将棋が世界に普及するにはサポート体制とルール・表現の標準化...羽生名人講演

10月9日東京工業大学の大岡山キャンバス蔵前会館にて表記の羽生名人の講演を含むシンポジウムが開催されました。

実はシンポジウムが始まる前、羽生名人に会ってしまいました。蔵前会館はてっきりキャンバス内にあると思っていた私は案内板の前にいました。ちょうどそのとき羽生名人もそこへ。しばらく2人で案内板を見て羽生名人が蔵前会館の場所を図から発見。キャンバス外にあることがわかりました。ただよく考えてみると羽生名人の行動は正着なのかもしれません。大学といっても広いですから特定の場所を探すには案内図を見るしかありません。結果的に遠回りになりましたが確実に目的地に達することが出来たわけです。羽生名人の思考パターンを多少覗けた気がします。

羽生名人は将棋を世界に広める会結成15周年記念シンポジウムの講演でインドのチャトランガを起源とするボードゲームが各地で独自の形に発展し、特にアジアでは各国にひとつは将棋があるといっていいほど多くの将棋に類したゲームがあることを指摘、比較文化あるいは文化交流としてアプローチしていくと面白いと、日本の将棋を広めることもさることながら各地の将棋に親しんでいく双方向の文化交流が必要だと述べた。

また、普及の大きな壁のひとつである言語の壁については将棋情報を現地語で書かれた本がまず必要であるが、チェスのように誰もがわかりやすい単純で定型化された慣用表現によって英語が苦手な人でも英語で書かれたチェスの本が理解できるように将棋もならないものか、と問題提起をした。ルール・表現・表記の標準化の問題については、パネルディスカッションでも青野照市九段、寺尾学氏も必要性を指摘している。もうひとつサポート体制の課題についてはInternet Chess Club24時間ボランティアスタッフが些細な質問でも丁寧に答えてあげるシステムがある。将棋を覚えた人をいかに続けてもらうか。ネットで外国人と対局しても感想戦をやってあげないとなかなかモチベーションを持続させるのは難しいのではと述べた。

英語の将棋ビデオ等を製作しているHIDETCHIさんら熱心に活動している個人の方々の活動を集約し、活動すること自体にやりがいを感じさせていくことが何よりも大事であると個人で熱心に普及に尽力されている方々に敬意を表した。

最後に将棋は日本を紹介する上で非常に有効なツールであるとし、その理由として大相撲の場合は観戦する事しかできないのに比べ将棋は面白さを実際に体験できること、歴史観については他の国とは一致しない面もあるが
将棋は趣味・娯楽で当たりさわりがないことなどをあげた。またお互いに言葉がわからなくても将棋をすることによって互いが分かり合えるまさに「棋は対話なり」は世界にも通用すると将棋の世界への広がりに期待をしつつ講演を締めくくった。

最初の質疑応答では中国での急速な普及について「熱心な個人の普及の努力と中国政府が棋道全般に力を入れてきたことが今のような発展につながった」と今後の発展に期待感を示した。
2番目3番目はコンピューター対人について
まず将棋ソフトが教育ツールとして非常に効果的であると述べた後、将棋の変化はコンピュータで処理できる理論限界を超えているのでコンピューターの発展により将棋の魅力が損なわれることはないであろうと語り、また現在の将棋ソフトはすでにアマトップレベルを超えていると将棋ソフトの実力の高さを評価した。

第二部のパネル・ディスカッションについては英語で将棋:特集で詳しく取り上げます。乞うご期待を。
マイナビ 将棋神 やねうら王
マイナビ
2018-08-31

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